本当にあった夢の怖い話
本当にあった夢の怖い話
母の実体験です。
幽霊は出てこないですけど、心霊系っぽい話なのでアンチは撤退、極度の怖がりの方はお気をつけください。
母の家系の女性にはたまに見える人が生まれるらしく、僕の母が2番目、そして母の祖母(私の曾祖母)が1番見えたそうです。
『見える』っていうのは幽霊が見える、ってわけではなく、良いものとか悪いもの、そんな色々なものがカンで分かるというかそんな感じ。
祖母と私の妹はからっきし。
母でさえ一般の人よりちょっとだけ『ごく稀に何かが見える』ってぐらいなので、そんな大した感じではないのですが
曽祖母は結構ガチだったそうで、盗まれたものとかがいつ見つかるとか、夢で見たことが起きるとか、日常的にいろいろ見えていたそうです。もちろん霊的なものも。
そんな曽祖母は私が小学校2年生の時にガンで他界しました。
はじめて母がワンワン泣くところを見ました。
田舎なので一晩泊まって行ったのですが、その次の日、母が夢に曽祖母が出てお別れをしたと語りました。
夢でした話↓ 「」が母、『』が祖母
「最後に来てくれたの?ありがとう、死ぬ時辛かった…?」
『いやいやしんでようやく楽になったよ…笑
みんなの前では強がってたけど治療の方がずっと辛かったからね』
「そうなんだ…あの世ってどんなところ?」
『私がいるところは天国だよ!話に聞いてた通り大きなな川があって、綺麗な花畑もあって…!』
「そうなんだ良かったね」
とかなり話こんでんなぁ、って感じの会話をしたそうです。
ガン治療、やっぱり辛かったのか…。
死んだ人が枕元に立つっていうのは結構珍しいみたいで、ましてや会話するっていうのは本当に少ないケースみたいです。母は前にも1回あったそうです。
「そういえば、私が小学校の時おばちゃんも亡くなった後、夢に出て来たなぁ」
とその時の話もしてくれました。
もう50年近く前の話ですが、母の叔母は性格もキツく煙管を吸っていて(田舎だったからか時代だったからか煙管を吸ってる女性はそんないなかった)、怖い人だったみたいです。
もちろん血縁者なので母には優しかったそうですが、あまり周りに好かれてはいない人だったそうです。
そんな叔母が亡くなった後、母の夢に出て来た時の会話です。
↓ 「」が母、『』が叔母
「叔母ちゃん!来てくれたの?」
『あぁ、他に会いたい人もいないしね』
「あの世ってどんなところ…?」
『あたしがいるところはねとても狭いんだ。
これくらいの狭い箱の中にぎゅーぎゅーにされて詰め込まれてるんだよ。
何もなくてすごく苦しいんだ。』
(手でジェスチャーしたそうで、だいたい四方50cmくらいの箱のよう)
なんて話です。
そんなサイズの箱にどう折りたたんでも人間は入らないので、骨壷の比喩…?とも考えられるのですが
曽祖母が夢に出て来た時に母はこう思ったそうです。
「もしかして…地獄…?」
人の想像する地獄は、おどろおどろしくて火山から溶岩が吹き出して来て
血の池地獄だとか針山地獄とかのアトラクション満載の場所ですが
人にとっての本当の地獄ってなんでしょうか?
恐怖?苦痛?
多分『無』なんじゃないか。
人、1人分のスペースさえ何も無い完全な密閉空間。
想像もしたくないですね。
夢には解明されてない部分も多く、おおよそ人の無意識で、記憶の整理と言われています。
また人は一晩に夢をいくつも見ていて、それ繋げて勝手にストーリーを作っているとされています。ストーリーというか辻褄合わせですね。人が勝手に意味を持たせているのです。
だからこの話を聞いて単純にオカルトチックなことを信じてめり込んだりはしません。
でももしかしたら、人の死後、魂が向かう場所があるとするなら、自分ならこんな地獄には行きたくないなぁ…
と感じた母の話でした。